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2034.02.14.Tue.
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最近めっきり書く数が減り、苦し紛れと自己満足で以前書いていたものの更新がメインになっています。今まで自分が書いてきたものの記録と言うか一覧できる置き場がわりでもあります。何卒、ご容赦を。

開設2014年2月14日

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正気の人

2021.10.26.Tue.
(初出2010年)

 廊下を歩きながら江川英生は腕時計を見た。部活動で残っていた生徒もあらかた帰宅した時間だ。

 江川は棟の端に位置する化学室の扉を開けた。クラスの生徒に放課後、実験をしたいからとせがまれ、教室を貸してやっていたのだ。ちなみに江川は古典の担当である。まだ年が若く、生徒からは馴れ合いと親しみをこめて「英生先生」と呼ばれている。

 物音で振り返った生徒が「いいタイミングに来ましたね」と微笑んだ。弱冠17歳にして妙に白衣が似合う男、蔭山神一郎。学校始まって以来の優秀な生徒で、容姿端麗、人あたりも良く、教師の覚えも良い。放課後に教室を貸してもらえるのも蔭山の頭脳と人柄があってこそだ。

「もう遅いからそろそろ終わりにして帰れよ」

 スリッパをぺたぺた言わせながら、教壇に立つ蔭山の隣に並んだ。机の上にはたくさんのビーカーや試験管、正体不明の粉末が盛られた小皿、メモを取ったノート、小さなカセットコンロなど様々なものが置かれてある。

「いったい何の実験をしていたんだ?」
「滋養強壮の効果もあるドリンクを作っていました」

 これです、と蔭山が一つのビーカーを取り上げた。黄土色の不気味な液体をコップに注ぐ。

「一杯どうですか」

 眼鏡を光らせながら蔭山がコップをさしだす。それに鼻を近づけ江川は顔を顰めた。

「うえぇ、なんだよこの匂い。ほんとに飲んでも大丈夫なのか?」
「色と匂いに関しては今後改良するとして、とりあえずはその効き目を知りたいのでさっさと飲んでください」

 蔭山に鼻を摘まれ江川は口を開けた。そこへドロリとした液体が流し込まれる。吐き出そうとしたら手で口と顎をつかまれ、江川は涙目になりながら全てを飲み干した。それを確認した蔭山が目を細めて薄く笑う。

「お前なぁ……ウゲッ、ゴホッ……、気管に入ったじゃないか……ゴホッゴホッ……くそまじぃ。漢方薬みたいだ」
「漢方に使われている材料も入っていますから、そのせいでしょう。よければコーラをどうぞ。食堂の自販で買ったものだから安心していいですよ」

 手渡されたペットボトルは未開封のままだった。急いでキャップをまわしあおるように飲んだ。炭酸の刺激が口に痛いが、甘味料のおかげで不快な味は流し落とせた気がする。

 盛大なゲップをする江川の傍らで蔭山は片づけを始めた。江川は所在なく横に突っ立ったままそれを眺めた。以前、片づけを手伝おうとしたら「余計なことをしないでください」ぴしゃりと手を叩かれたことがある。蔭山には蔭山のやり方があるらしい。

「なぁ、これ、ほんとに飲んでも大丈夫なんだろうな? 腹壊したりしないか?」

 蘇る後味の悪さにもう一口コーラを飲んだ。

「摂取量さえ誤らなければ健康に良いものですよ」

 片付けの手を止めることなく素っ気無く答える。その横顔が描く線の美しさに江川は見とれた。はっきりした目鼻立ち、肌は白く肌理細やかで、睫毛も長く濃い。女子から人気があるのに彼女はいない。それが不思議だった。

(男のくせに綺麗な顔だな)

 まだ17歳という年齢のせいだろうか。しかし自分はこの年の頃こんなに中性的な容貌はしていなかったし周りにもいなかった。そんなことを思っていたらいつの間にか片づけを終えた蔭山にじっと見られていた。

「ぼうっとしてどうしたんですか」
「あ、いや、何でもない」

 男子生徒に見とれていた自分が恥ずかしくなり江川は顔を赤くした。顔だけじゃなくなんだか体も熱くなってきた。もしかしたら滋養強壮剤が効いてきたのかもしれない。

「どうしてまた急に栄養ドリンクなんか作ったんだ?」

 誤魔化すように話題をかえた。一度意識した火照りはどんどん体中に広がっていく。動悸まで早くなってきた。

「西条に頼まれたんですよ」

 西条も江川のクラスの生徒だ。

「へぇ、西条に。あいつ図体でかいし体力も有り余ってるって感じだけどなぁ、栄養ドリンクなんて必要か?」

 走ったあとのように心臓は高鳴り呼吸も乱れて荒い。

「僕が頼まれたのは栄養ドリンクじゃありません」

 一旦言葉を切って、蔭山がにっと笑う。

「僕が頼まれたのは媚薬なんですよ、英生先生」
「びやく……」

 ぼんやり言葉を繰り返す口の中も痺れるほどに熱く熟んでいた。

「滋養強壮剤だって……」
「その効果もあると言ったんです、栄養ドリンクだとは言っていません」

 絶句する江川をよそに、蔭山は涼しい顔で続ける。

「彼女とヤる時に欲しいから作ってくれと頼まれたんです、あいつはただの色キチですね」

 と眼鏡を押し上げる。

「それを俺に飲ませたのか?」

 江川の声は擦れた。目は潤み顔は火照って赤い。なんだか頭もぼうっとして症状としては発熱に似ている。

「この僕が作るんですから効き目に疑いはない。しかし人で試さなければ正確なデータは入手できない」
「だからって俺か? 自分で試せばいいだろ」

 蔭山の胸倉を掴んだが手に力が入らない。蔭山は同情するような笑みを浮かべそっと江川の手に自分の手を添えた。

「こうなることはわかっていました。だから僕は飲まなかった。だって格好悪いでしょう?」
「お前って奴は……!」

 頭に血がのぼると余計に体が熱くなる。それでも腹を立てずにいられないのは自分の手を握る蔭山の細く長い指に感じてしまうことだった。つい恨みがましく蔭山を見る。

「僕の予想を上回る効き目ですね。やはり自分で試さなくて良かった。顔が真っ赤だ」

 蔭山の手が江川の頬を優しく包みこむ。ビクリと体を震わせながら江川は目を閉じた。わずかな接触、かすかな刺激にさえ敏感に反応してしまう。

「……触るなっ……」

 蔭山の手から逃れるために顔を背けたがすぐ顎をつかまれ正面を向かされた。至近距離から瞬き一つしないで蔭山が見つめてくる。整いすぎて作り物めいた蔭山の顔をこんなに間近で見たことはない。媚薬の効果以上に気持ちが上ずった。

「脈拍数の増加、呼気の乱れ、体温上昇、神経過敏」

 蔭山の指が服の上から乳首を刺激する。それに合わせてビクビク体が震えてしまう。助けを求めるように江川は半泣きの顔を蔭山に向けた。

「ふむ。我ながら怖いほど効き過ぎる。試作品のコップ一杯でこれほどとは。英生が単細胞だからだろうか。だとしたら相手を間違えたな。これじゃ正確なデータを望めない」

 とイラついたように舌打ちする。

「お前……なに勝手なこと言ってんだ、妙なもん作りやがって……解毒剤よこせ」
「そんなものありませんよ」

 蔭山はフンと鼻で笑い飛ばした。

「第一これは毒じゃない、言ったでしょう、滋養強壮の効果もあると。血液が体中を駆け巡るのを感じませんか? 脳が活性化して五感が敏感になるのを感じませんか? 動悸が激しくなっていてもたってもいられない昂奮を感じませんか?」

 それを感じるから困っているのだと江川は蔭山を睨む目に力をこめる。

「効果は一時間程度で切れます、その一時間、あっという間に終わらせてあげましょうか?」

 最後は囁くように蔭山が言う。眼鏡の奥で細められた目が妖しく光ったが、江川は早く助かりたい一心で深く考えずに頷いた。

「だから英生は単細胞なんですよ」

 一度目は聞き流したが二度も呼び捨てにされた上単細胞呼ばわりされてさすがの江川も頭にきた。俺は単細胞じゃない、と言い返そうと口を開いたまさにその時、蔭山の手が江川の股間を鷲掴みにし「うわうっ!」江川はみっともない声をあげた。

「な、なに、なんで、そんなとこ」

 腰を引くと引き戻される。胸を押して離れようとしても力の入らない今の江川では逆に抱き寄せられるような格好で余計に密着してしまった。

「体にたまった熱を放出すれば、発作的な発熱はいくらか和らぐでしょう。僕直々にそのお手伝いをしてさしあげようというんです」

 ファスナーをおろして指を中に入れてくる。触れた指先にさえ体が震えるほどの刺激が走る。江川は慌てた。

「いいっ、そんなことしていらない! っていうかやめろ馬鹿!」

 腕を引っ張り出そうとしたがするりと中に入った手が下から包みこむように股間を揉みしだき江川は腰が抜けたようになって蔭山にしがみついた。敏感になった体が受ける愛撫は想像を超える快楽を生み出す。自分の意思ではどうしようもない昂ぶりが一点に集中し、雄々しい立ち上がりを見せ始める。

 蔭山は指と掌でそれをしっかり感じ取っているはずだ。それが死ぬほど恥ずかしい。恥ずかしいのに蔭山の指から与えられる快感には抗いがたいものがあった。指の先まで体が疼く。蔭山が言う通り、たまった熱は外に出してしまわなければ治まらない。そこまで江川は追い込まれていた。

「は……んっ、うう……!」

 蔭山にしがみついたまま江川は射精した。

「まずは一回」

 手を休めず蔭山が冷静にカウントする。射精したというのに一向に熱が引かない。治まるどころか勃起状態を保っている。

「あっ、ちょ…どうなって…ぅんっ…タンマ…あぁ…」

 制止の声を無視して蔭山は手を動かす。一度放ったものが摩擦で濡れた音を立てる。ヌルヌルと滑りも良くなり、感じる度合いとしては前より増した。

「か、蔭山、ちょい…待て、んっ…あ、あっ」

 あっけなく二度目を吐き出す。足に力が入らなくて蔭山に抱きついた。

「離れてください、そんなにひっつかれたら出来ない」

 蔭山は首に巻きつく腕をほどいてそれを机に誘導した。机に両手をつく江川の背後にまわり後ろから前を弄る。

「腰が砕けるほど僕の指はいいですか?」

 と意地悪く笑う。江川はさらに顔を赤くしながら屈辱に耐えた。ここで反論したら蔭山は手を止めてしまうかもしれない。そうなったら生殺しだ。二回出してもまだ勢いは衰えない。無尽蔵に欲が湧きあがってくる。自分が自分でなくなるような恐怖すら感じる。

「蔭山…も、出る…んっ、あ、あ……!」

 先端を包みこむ手の中へ射精した。後ろから蔭山の含み笑いが聞こえる。

「なんだか楽しくなってきた。あと何回出せるかな」

 精液にまみれた手が尻の割れ目に滑りこむ。その中心で窄まる穴に指が捻じ込まれた。

「わっ、蔭山、お前どこ触って……あンッ」

 急に乳首を弄られて素っ頓狂な声が出た。硬く尖ったものを指の先でころがされる。剥き出しの性感帯を爪で引っかかれでもしたように江川は体をビクビク跳ね上がらせた。

「はっ…あ……それ、やめ……!」
「それってどっちですか? こっち?」

 きゅっと乳首を抓る。

「あっ! 馬鹿……」
「それともこっち?」

 尻の中の指をグチュグチュ掻きまわす。背中を反って江川はまた射精した。少し角度を落としたペニスから精液が滴り落ちる。緊張が緩んだペニスに安堵する江川の背後で「もういいかな」と蔭山の独り言が聞こえた。

 指が中から抜けてほっと息を吐き出した直後、指より太いものが侵入してきた。咄嗟に腰を引いて力を入れたら精液まみれのペニスを握って扱かれる。手を上下させる動きに合わせて蔭山は腰を押し進めて来る。

 指とは比べ物にならないくらい太くて大きい。歯を食いしばって未知の圧迫感に耐える。最後の一押しで蔭山のものが全部入った時、自分でも信じられないほどそこが押し広げられているのを感じた。

「先生の中熱いですよ、蕩けて僕に絡みついてくる。これも媚薬の効果ですか? それとも生まれつきの素質かな?」

 蔭山は体を前に倒して江川に密着した。前にまわした手で乳首とペニスを同時に弄る。短い声をあげながらビクビク反応する背中を胸に感じて蔭山は微笑んだ。

「英生なら意識が飛ぶほどの快感を得られるかもしれないよ」
「呼び捨て……するなっ……んあっ」

 蔭山の下腹部が下からえぐるようにぶつかってくる。繋がった一点で押し上げられ江川は机にしがみついた。
 奥まで入ったものが亀頭を残して一気に外へ出る。そしてまた腰を叩きつけるように怒張が中へ押し込まれる。

「い、痛い…蔭山、そんな動くなっ…あっ、あ、ちょっ……」
「男がもっとも快感を得るのはペニスではなく前立腺への刺激なのだそうですよ、ここでイクと癖になってしまうかもしれないね」

 楽しげな口調の蔭山を振り返った。いつもは涼しげな目元を妖しく細め、左右に吊りあがった唇は濡れて艶かしい。普段の人当たりの柔らかな雰囲気はまったくない。

「お前……ほんとに、蔭山…か?」

 江川の問いに蔭山は笑みを濃くした。

「ええ、間違いなくあなたの教え子の蔭山神一郎ですよ。優等生を演じるのもなかなか疲れるんでね、英生には素の僕を知ってもらういい機会だ。これも教師のつとめですよ、ほら頑張って」

 と江川の右足を抱え持つと蔭山は腰を突きあげた。

「ああっ、まっ、待てっ……んんっ」
「さぁ、五回目だ」
「んっ、はぁっ……あ、あっ……ん、ぁああっ」

 淫猥に動く指に追い立てられて江川は射精した。休む間もなく下は太いものが出入りし、乳首とペニスへの刺激も終わらず続く。催淫剤の効果もあって江川の頭の中は次第に真っ白になっていく。何も考えられない。ただ貪欲に快楽を追い求め、自分でも気付かぬうちに腰を動かしていた。

「感じてきたね?」

 耳元で囁かれる甘い声にも無意識に頷く。首筋を撫でる笑いの吐息の中にもアクメがあった。

「あふっ…んんっ、あっ、ああぁぁ…っ」
「六回目」

 射精しながら蔭山をギュッと締め付ける。そのせいで蔭山の声は擦れた。

「まだイケるね?」
「ん……あ、蔭山の、が、なかに……ふ…ぁ……」

 ドクドクと体の奥に蔭山の体液が注がれる。江川は身震いした。もっと欲しいと思った。それを口にしなかったのはわずかに残る理性のおかげだった。だが蔭山はすべてお見通しでなお一層激しく腰を打ちつける。

「大丈夫、僕も一度きりで終わったりしないよ。英生からありったけの精液を絞り取るかわりに僕の精液を中に入れてあげよう」

 蔭山が言う通り媚薬の効果は一時間で切れた。その間、江川は9回射精させられ、3度中出しされた。上半身は綺麗なままだが下半身は二人分の体液でドロドロの状態だ。

 蔭山は汚れた白衣を脱いですぐ身繕いが終了した。江川はティッシュでズボンの汚れを取ることに苦労した。完全には綺麗にならず染みと臭いを我慢せねばならなかった。

 恨めしげに蔭山を睨み付ける。ハンカチで眼鏡を拭いている蔭山はいつもの聡明な優等生の顔に戻っていた。

「おい、お前」

 押し殺した声で蔭山を呼ぶ。眼鏡をかけてこちらを向いた蔭山が「はい」と返事をする。

「このこと絶対誰にも言うなよ」
「このことって? 先生が9回もイッたことですか? 生徒の僕にハメられたことですか? 最後にはもっととねだったことですか?」
「うるさい!」

 真っ赤になって大声で遮る。

「その全部だ! あれは媚薬のせいなんだからな! あんなの俺じゃないんだからな! お前の作った妙な薬のせいで仕方なくあんなことしたんだからな! そこは勘違いするなよ!」
「口外しない約束をするかわり一つ、お願いがあるのですが」

 人差し指を立てて蔭山が目の前まで迫ってくる。どうせろくでもないお願いに決まっている。しかし背に腹はかえられず「何だ?」こわごわ訊ねた。

「あの媚薬の効き目を正確に知るために素面の先生とセックスしてその違いを確かめたいのです、いいですよね、先生」

 優越感に浸って笑う顔が断れるものなら断ってみろと言っている。自分を見下ろす目を睨み返しながら江川は長く迷った末渋々頷いた。

「ただし俺からも条件がある。あの妙な薬、西条にも他の誰にも渡したりするなよ」
「当たり前じゃないですか。西条の手に渡ったら悪用されかねない。そんなことがわからない僕だと思っているんですか、心外だな。僕があれを作ったのは、純粋な好奇心からですよ」

 純粋とは程遠い蔭山の腹黒い一面を知った江川は顔を歪めて「どうりで彼女がいないわけだよ」精一杯の皮肉を返した。